金型トラブル


数年前に納品させて頂いた金型のトラブルです。金型の工程はアルミ押し出し材をプレス加工(穴あけ)する金型なのですが、画像のように製品が変形してしまいます。変形が起こるときはストリッパの稼働ができないときに発生しているようです。初期段階では起こっていない現象なので、ストリッパを稼働させるバネの劣化や摺動部の抵抗(傷など)が大きくなってしまったことが考えられます。また、アルミのプレス加工では打ち抜きの際にアルミの粉末がパンチに付着してストリッパ内にたまる現象が起こるので、これも摺動の妨げになっていると考えられます。お客様ではアルミ打ち抜きに特化した、プレス加工油を塗布しているので比較的にこの現象は発生しにくいとは思いますが、結構な量の付着物はありました。メンテナンスとしては摺動面であるパンチを新規に交換(パンチの刃先摩耗が激しいことが本来の理由)し、ストリッパ摺動部の清掃・磨きで初期段階には回復すると思いますが、それでは数年後に同じような現象が発生してしまうので、改善としてバネ径の拡大とできる限りの本数の追加を行いストリッピング力を高めます。初期設計の段階でプレス加工力に対して、15%のストリッピング力を設定していたので本来であればこのような現象が起こることはあまり想定していませんでしたが様々な要因が引き起こしている金型トラブルでした。






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