プレス加工で切断すると、切断面に必ずせん断面と破断面が発生します。(今回はダレ面・バリ面・二次せん断面は除外します)教科書通りの設計で示すと適切なクリアランスであれば、せん断面は1/3~1/2の量になると言われています。適切とは材質・板厚にあったダイパンチの隙間を設定することなのでとても曖昧です。更にダイパンチの表面あらさで滑り方も変わるのでせん断面は変化します。各社の経験値で重視する箇所も変わってきますが、基本は同じだと思います。更に関係してくることがプレス加工する材料の大きさがとても影響します。また教科書通りの設計で示すと製品送りピッチ(製品を板から切断する際に重ならない距離)+1.5×板厚(送りさんと呼びます)が最小値となりますが、送りさんが狭いとせん断面が減る傾向になります。材料幅も教科書通りいくと 縁さん(材料幅と製品幅を引いて半分の値)は送りさん×1.2が最小値となり、縁さんが狭いと送りさんと同様にせん断面が減る傾向になります。材料を節約するためには教科書通りの数値で良いかもしれませんが、せん断面以外のトラブルも発生しますので注意が必要です。せん断面のトラブルは様々な要因がありますが、対策としてシェービング加工があり弊社ではシェービング加工も得意としています。
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