エンジンルームの異音 


PEUGEOT208GTIを中古車で購入してから10ヶ月程度たちエンジンルームの異音が少し酷くなったので、修理してみました。購入時からカタカタ音が気になっていましたが、このエンジンはお店の方曰く「こんな感じ」とのことだったので放置していました。後に調べるとタイミングチェーンテンショナーのバネが弱ってくると音が酷くなるようです。また、暖気が済むと少し音量はさがるので季節も関係すると思います。放置すれば大きなトラブルに繋がるのでタイミングチェーン・ガイド等の交換も何れ必要になります。部品は太いボルト状のテンショナーを交換するだけなので作業としては簡単と思い込みスタートしましたが最悪の作業となりました。テンショナーの位置がスロットル側のターボパイプ下にあり、それを外すのにエアクリーナーBOXを外さないと作業ができません。エアクリーナーBOXを外すには繋がっているインテークパイプIN/OUTの2本を取り敢えず外します。続いてインタークーラーOUTのターボパイプを外し、最後にスロットルにつながるパイプがテンショナー抜き差しに邪魔なので外しますが、スロットルとパイプを固定しているバンドのネジに上からでは全く目視することも触ることもできません。ここまでバラしてしまった状態では移動(エンジンが掛けられない)出来ないので、右側をジャッキアップ(左は壁なので人が入れない状況)し車両下に潜ってもバンドネジが見えません。取り敢えず右タイヤを外し隙間に手を入れるとバンドネジに触れることができたので緩めることはできたのですが、結局スペースが狭くてパイプが抜けません。ここまでに相当な時間を費やし疲労はピークに達していたのでパイプの破損覚悟で無理やり傾けタイミングチェーンテンショナーを外しました。簡単に書きましたが実際はテンショナーの横でセンサーらしきもののカプラーが邪魔しておりソケットを挿し、外す作業だけで1時間はかかっていると思います。全ての分解に5時間、組立に1時間でしょうか。テンショナーのバネ強さも新旧比較すると明らかに違うので交換の意味はありました。試運転の結果、暖気後の室内に響くカタカタ音は解消(エンジンルームでは鳴っています)されました。本来であればタイミングチェーンの伸びも発生しているので一時しのぎの整備であり、チェーン交換はSSTが必要なのでDIYでは厳しいですが今後の課題です。金型にも言えることですが、整備性の良いモノづくりはとても重要なことです。ちなみにヘインズの整備書(オーナーズ・ワークショップ・マニュアル)を参照してこの時間です。非常に疲れました。





エンジン左奥のターボパイプ下にテンショナー(赤丸の奥)




エアクリーナーBOXを外すためにインテーク周りを外す




ターボパイプを外す




タイミングチェーンテンショナー(左旧・右新)

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