円筒絞りの素材による違い


円筒絞りの見積もりでは簡易計算で絞り率・相対板厚などを参考に計算し工程を想定して価格を決めていきます。簡易的な計算なので安全率を大きく取れば工程は増えてしまい金型コストも膨らんで金型受注機会を失ってしまいます。さらにこの簡易計算では素材の違いはあまり考慮されていない(絞り率の係数が素材ごとで違っているが個人的にはあまり信用していません)ので参考程度にしかならないのが現状です。そこで、弊社で使用しているブランク計算ソフト内にある成形品の板厚減少率が表示できる部分を確認すると カップ形状で絞り外径Φ70・絞り高さ48・板厚1.2t・絞り内R5.0の条件で素材SPCC・SUS304・A1050-Oを計算させ板厚減少率(画像では板厚ひずみ)は画像のようになります。SPCCは全く問題なくSUS304は若干気になるレベルですがA1050では赤表示が多いので天面抜けしてしまう恐れがあります。実際の金型は計算条件には無いダイスの形状を工夫したりすることでA1050も絞ることが可能になる場合もありますが、素材による成形性の違いは十分に注意する必要があります。





材質SPCC




材質SUS304




材質A1050-O

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