PEUGEOTサーモスタットハウジング交換 その1


7月のある日エアコンが突然効かなくなりました。猛暑の中、納品中の出来事だったのでとても辛い記憶です。帰宅後、診断機を接続すると3つのエラーコードが出ています。P0597サーモスタット~断線、P0599サーモスタット制御~短絡、P16B3エンジン水温~不一致がエラーとして出ていますが、雰囲気的にサーモスタットハウジングを交換すれば直る感じです。単純にこの車種のハウジングは液漏れトラブルがあるようで、その他にハウジング交換でエアコンが直る(サーモスタットの不良で制御が入るだけだと思います)との事例も見受けられます。部品を調達し作業を開始しますが、サーモスタットハウジングに到達するのにバッテリー・ECU・エアクリBOX・インテークパイプ類・ハーネス他を外してからようやくハウジング外しがスタートします。





ハウジングが既に外れた画像でした




ハウジングには5本のパイプが接続されており、心臓のような形をしています。





上旧ハウジング、下新ハウジングはセンサーの配線位置が違います




基本的にはパイプを外すだけなのですが、プライヤーで挟んだ瞬間ホースクランプ爪(クリップ式)が折れ絶望です。





ラジエターロアホースクリップ爪が破損




基本ホース類はラジエターのアッパーとロアホース以外は部品商で入手困難なため、再利用を前提にしています。ホースクランプの爪が折れた際のリカバリーがクランプを切断となっていますが、サンダーで切削ではホースに傷をつけてしまうので少し考えました。ニッパー等で切れる代物(多分バネ炭素鋼で熱処理品)ではありません。ハウジングが樹脂なのでホットカッターでハウジングを切断しクランプがホースと配管(樹脂)を強烈に抱えているので配管をニッパーで砕きながらクランプ圧力を取り除き分解に成功しました。





クリップ爪破損状況とハウジング配管切断




配管樹脂を砕いて摘出




今回は予防整備としてラジエターホース上下も同時交換しましたがロアホースのクリップ爪も破損しました。今までホースクリップが挟んで折れる経験をしたことがないので不思議であり2箇所の破損で相当な遠回りをすることになりました。作業の問題か品質の問題なのかとても悩みますが、今回の出来事でメンテナンスが必要な箇所はホースバンドをクリップ式からねじ式(ステンレス製)に変更しました。ネジ式は締付け量が分かりにくいので水漏れの注意が必要です。次回に続く。


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