プレス作業(段取り)


移管支給型によるプレス加工を取り上げます。移管型の問題点は金型の取り付け方法が各社違うこと、プレス機周辺のスペースや環境の違い、プレス機の大きさ(加工能力)の違い、加工油の違いなどが挙げられます。基本的に金型はプレス屋さんの仕様に合わせて発注されるのでその関係では問題はありませんが移管され支給された金型は調整と工夫が必要になります。今回の金型はコンパウンド(総抜き型)と呼ばれる内外形を同時に抜ける工夫型で単純に外形抜き+穴あけの2工程を1工程に集約したものです。工程短縮ができる素晴らしい型式ですがどんな形状でも対応できるわけではないので注意が必要で、デメリットとしては通常の抜き落としの金型に比べると作業性が悪いことです。プレス作業を行うためにプレス機に取り付けることが必要になるのですが、金型設計者の作業向きでは弊社では作業が困難なので逆向きに取り付けることとしました。設計者の意図は金型刻印の位置で判断することができます。この金型は加工材料を奥から手前に引きながら行う仕様になっていましたが弊社では材料を奥に設置できるスペースがないので手前から奥に送り込む形となりました。些細な変更ですがプレス作業性が良くなります。加工材料が塩化ビニル樹脂の2.0mmで加工荷重は小さいので弊社で最小の35トンプレス機(更に小さくても問題ありません)を使用しました。次回に続きます。






電話でのお問い合わせ 047-404-1112
メールでのお問い合わせ
採用特設サイト