コンパウンド型の疑問


コンパウンド型は総抜き型や複合型と呼ばれとても一般的な金型です。通称コンパなどと呼ばれるので楽しげな雰囲気もあります。加工内容としては外形と内径を同時に加工するので工程短縮に繋がります。メリット・デメリットは色々ありますが、今回は参考書に記載されている「ノックアウトと総抜きパンチで材料を押さえながら加工するので平面度が良い」とあることについて考えたいと思います。弊社でも従来から同じような考えで来ましたし、実際抜き落とすよりは遥かに平面度がよいことは分かっています。画像でもわかるようにこの金型構造では材料に加わっている加重はノックアウトピン(ノックアウトの上のピン)につながるカンザシ(画像にはありませんがノックアウトピンの上に乗っかる部品)の重量しかかかっていません。カンザシの重さは小さいプレス機では10kg程度なのでとても材料を押さえているとは言えないと思います。そこで疑問なのが、なぜコンパウンド型は実際平面度が良いのか、内径形状が多い場合は外形を抜く力を押さえに行く力が働く?これはあると思いますが小さいピアスが1個の場合はどうなるのでしょうか。ストレートなダイから強制排出されるから抜き落としとは違うのでしょうか。私には画像のような構造で平面度が良い理由が説明できませんが金型に携わってから長年の疑問です。弊社の金型はノックアウトにクッション圧(バネ等)をかけて抜いているので参考書の理屈通り平面度に問題はありません。






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